ローヤルゼリーについて:栄養と効能も

女王蜂だけが食べることを許される、ローヤルゼリー。それだけ貴重なものであることから、栄養価や体への良い効果も高そうですよね。

健康食品としても人気の高いローヤルゼリーについて、その概要や栄養・効能、そしてちょっとした豆知識などをご紹介いたします。

ローヤルゼリーとは?

女王蜂の主食

ハチの食べ物は、主に働き蜂の食料となるハチミツと、女王蜂の食料となるローヤルゼリーがあります。女王蜂はハチミツではなく、ずっとこのローヤルゼリーだけを食べます

なぜ女王蜂はローヤルゼリーしか食べないのか。それは、ローヤルゼリーが非常に高栄養価であることが理由だと言えるでしょう。その結果、女王蜂だけは他の働き蜂に比べて大きな体と長い寿命を獲得しています。

女王蜂と働き蜂は遺伝子的には全く同じですので、ローヤルゼリーを食べるか否かだけの違いによって、成長の程度が大きく変わってくるのです。

ローヤルゼリーの作られ方

ハチを女王蜂に成長させるだけの力があるローヤルゼリーですが、それをどうやって作り出しているのでしょうか。

まずハチのローヤルゼリーの作り方としては、働き蜂が花粉やハチミツを食べ、体内でその栄養素から生成していることが知られています。ローヤルゼリーであるミルクのような色の液体を、口の中にある分泌腺から出します。

そして養蜂家のローヤルゼリーの作り方は、働き蜂が女王蜂を育てるためにローヤルゼリーを生成する習性を利用します。定期的に女王蜂が居ない状態にすると、働き蜂は新たな女王蜂に与えなければならないと認識するため、ローヤルゼリーが盛んに作られ、それを採取する方法が用いられています。

ローヤルゼリーの栄養と効能

体に必要な栄養素がぎっしり詰まっている

ローヤルゼリーは健康食品として人気が高いです。そこに含まれている栄養を確認すれば、確かにそれだけ人気があることがうなづけます。

では、どのような栄養が含まれているのかというと、極端に言えば体に必要な栄養素がぎっしりと詰まっていると表現できます。リジンなどの必須アミノ酸はもちろん、ローヤルゼリーの特徴的な成分であるロイヤラクチン、タンパク質の吸収を助けるビタミンB、ミネラルや脂質など、様々なものが挙げられます。

これだけ多くの栄養素が含まれていることから、人がサプリメントとして摂取することについても、様々な健康への効果を期待することができます。

様々な症状への効果が報告されている

高い栄養価を誇るローヤルゼリーは、人が摂取するとどのような健康的効能を得られるのでしょうか。

科学的にその効果が有力視されているのが、バセドウ病に罹患している人の免疫を調整してくれる作用です。バセドウ病は免疫不全になる病気であるため、その症状を防いでくれる可能性があるのです。それに、脳の神経細胞を成長させるなどの効果も報告されています。

その他にも健康効果が期待できるという説も多くありますが、科学的に実証されていないものも多いため、ローヤルゼリーの効能はまだまだ探求するべき余地が残る興味深いものだと言えるでしょう。

ローヤルゼリーの豆知識

ローマ教皇とローヤルゼリー

なぜローヤルゼリーは、今のような健康食品としての高い地位を築いたのでしょうか。その発端は、ローマ教皇にあります。

ピウス12世というローマ教皇が、1954年に病に倒れることがありました。その危篤状態になったピウス12世を救うために、医師がローヤルゼリーを摂取させると、体調が回復したのです。

そのピウス12世も自分の身をもって、ローヤルゼリーの効果と共にミツバチを讃えるスピーチを行っています。このことを皮切りに、ローヤルゼリーは健康にとても効果がある素晴らしい物であることが世界的に知られていくこととなりました。

化粧品の成分の一つになっていることもある

ローヤルゼリーというと、ついつい健康面だけに目が向いてしまいがちです。ですので、経口摂取をするだけがその用法だと思い込んでいる方も多いでしょう。しかし、ローヤルゼリーの使い方はそれだけではなく、美容面での効果があることも知られています。

ローヤルゼリーは高い栄養成分を持っていることから、直接肌に塗ることでも、肌の修復や見た目を良くするなどの効果をもたらしてくれます。つまり、内側からも外側からも美を支えてくれるコスメでもあるのです。

この効果を利用するために、現在では多くの化粧品の成分として、ローヤルゼリーが使われることも多くなっています。

まとめ

女王蜂の食べ物として至高の存在であるローヤルゼリーは、人間においても健康や美容面で様々な効果を発揮してくれます。

貴重ですので簡単に手の出せないローヤルゼリーですが、これだ素晴らしいものだと分かれば、日頃の生活の中に積極的に取り入れていくだけの価値も高いでしょう。